テナントリテンションのはなし

不動産運用

コロナ禍において入学、就職、転勤等といった転居の理由が減り、新規契約がなかなか難しい時期が続いています。

このような状況の中、空室を埋めるための対策はもちろん重要ですが、解約を減らし、空室が出ないようにすることがより重要になってくるのではないでしょうか。

空室を防ぐ対策の一つに『テナントリテンション』という考え方があります。

テナントリテンションとは何か

テナントは『賃借人』。リテンションは『維持・保持』という意味で、つまりテナントリテンションとは『入居者維持』のことです。

この言葉はもともとマーケティング業界で使われるカスタマーリテンションから派生した不動産用語です。

カスタマーリテンションとは

意味は『顧客維持』。現在の顧客に引き続き自社の商品(または自社のサービス)を使い続けてもらう為に顧客との強固な関係を作るための取り組み。

新規顧客獲得との対比として扱われる考え方で、新規顧客の獲得よりもコストを抑えやすいというメリットがある

より具体的に言うならばテナントリテンションとは『解約の抑止』を指します。

入居者の満足度を高めることで関係性を強化し、解約を減らし、居住期間を長くし、空室期間を短くし、より収益性の高い物件を作ります。

テナントリテンションの利点

テナントリテンションを取り入れることで収益性が上がる理由には下記のものがあります↓

1.空室時の損失を負わなくてよい

退去が発生すると、次の入居者が入るまでの空室期間は賃料収入が無く、その期間はそのまま損失となります。解約者が減り、空室期間の損失が少ない物件ほど収益性の高い物件と言えます。

2.入居者募集費用を抑えることができる。

解約が無ければ新規募集もなく、不動産会社へ支払う手数料やフリーレント期間を設けた場合の損失などがなくなります。

3.退去時の原状回復費用が不要になる。

退去時のクロスの張替え等、原状回復の費用が無くなります。

アメリカでは日本より早くからテナントリテンションの考えが取り入れられ、優良入居者の確保のため積極的な対応をしています。

『テナントリテンション』の取り組み例

  • 建物の良好な管理 …建物だけでなく敷地全般のメンテナンス
  • クレームへの迅速な対応 …不具合などに迅速に対応することで、不満を募らせない解約理由とする入居者が多いそうです
  • バースデープレゼント …入居者とオーナーの関係強化を図る
  • パーティーを企画 …入居者同士のコミュニケーションを促進することで居心地の良さをUPさせる

パーティやプレゼント等は日本ではあまりないかもしれませんが、例えば空室になったところから設備を新しくするのではなく、新しい設備に帰るときはまず長く住んでいる入居者から優先的に取り換えるといった対応や、外観を綺麗にし、建物の印象を良くする等の取り組みは住み続けるためのモチベーション維持に効果があります。

テナントリテンションの具体例

その他テナントリテンションの対応例には下記のようなものがあります↓

  • 清掃の徹底
  • 建物の保守点検
  • 近隣トラブルへの対応
  • 共用部のリフォーム・リニューアル工事(外装、外構、防水、宅配BOX、ゴミストッカー等々)
  • 専用部のリフォーム・リニューアル工事(エアコン、TVモニター付インターフォン、インターネット設備充実等々)

インターネット環境の充実や宅配BOXの設置などは、コロナ禍で人気が上がっている設備ですので設置することも有効です。

新規入居者が減っている時期において、空室を減らす取り組みは有効かつ重要です。ぜひ考えてみてください。

下記のサイトもご覧ください↓

タイトルとURLをコピーしました